2008年05月02日

「殺生な」

言葉を失って久しい伯母からひとこと出た言葉は「殺生な」だった。

チェーンストークス呼吸で、意識喪失している無呼吸の時間は約30秒。
しかしながら、入院当初つまりは昨年の11月と比べれば
表情がある。
視線をあわせようとする。
4ヶ月ぶりに病室を、病院を移動するのに、周囲の様子の変化に
ストレッチャーの上で横たわったまま目を見張ってみせる。
バルンカテーテルも抜けている。
ただ、左の鎖骨には中心静脈栄養の管が入っている。
この元気そうな姿は実のところ、本来ありえない、
医療の賜物であることをつい忘れそうになる。

持続性感染の症状は続いている。
使わない喉はあごからふくれるようにカーブを描き盛り上がり、
佩用症候群と呼ばれる状態になっているのだろう。
ルートからの感染を防ぐために拭くだけになっている足は
ぼろぼろとめくれあがる皮膚の落屑がひどい。
それは足だけではないが。

急性期病院から、老人向け病院の一般病棟へ。
1ヶ月から2ヶ月後、退院をするようにうながされている。
次の病院は家族が探すように、とのことだった。
この病院では胃婁の造設はしない。
急性期病院でなくスタッフもいないから、だそうだ。
希望があれば、入浴も出来る限りはできるそうだ。
ほんのしばらくであれ、ほっとはする。

しかし転院することでこの4,5年を暮らしていた
グループホームからひきあげることになった。
グループホームですごした、利用者、スタッフ一体の
家族のようなかかわりが、もう、彼女には得られない。
老いるということは、喪失の連続だとはよく言った言葉だ。
脳を病が喰い尽くし、記憶を飛ばし、
おそらくは時間の流れもわれわれと違うだろう彼女が、
最後に転院先まできてくれたグループホームのスタッフの顔を見て
何かがつながって発語した、と思えば、それは「殺生な」だった。
大正生まれの人間にこそふさわしい語彙だと思った。
そして、スタッフか帰ってから、なにかを搾り出すように
辛い表情とうなり声をあげている姿に、
身体の不調ではない、心の辛さだと思った。
慟哭という言葉がおそらくは当てはまるのだろう。


胃婁はしないという選択をして、
さらに日常生活が営むことが許されるなんてことはありえないのだろうか?
陽だまりのように過ごせたグループホームでの日々が終わってしまった。
そのことが信じられないのは本人もだろう。






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春は会費貧乏

入金につぐ入金。
ほぼあらゆるものの。
明日は町内会の会費。
まだ日経サイエンスの年貢を納めてなかったぞ。


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2008年04月09日

sakura,kyoto,kiyomizu

京都の桜は、なにか妖怪かなんぞ危ないものが棲みついているような具合080405-212128.jpg

080405-211837.jpg

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2008年03月26日

ヌーケル、ライ麦ブレッドサンド

ライ麦ブレッドにパストラミとヌーケル、レタスのオープンサンド。
サラダ用に、角切りヌーケルと、トマトのさいの目、クレソン、
オリーブオイル、塩、木苺の酢と柑橘果汁、蜂蜜でピンクのドレッシング。
ヌーケルの強めなハーブ香がアクセント。


チーズ売り場のお姐さんによると山羊乳のチーズは、
春になった今がお勧めだそうだ。
クロタン?次にはチャレンジ予定。
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2008年03月14日

週末ごとに・・・

週末ごとにひどい風邪をひきこむ。
やっと先週の鼻づまりが、まともに息ができるようになった。

今日は仕事先の知人と一緒に、ごはん。
いきあたりばったりに、ケーキとコーヒーで和んでから
讃岐うどん、それからショッピングという
逆回転フィルムようなコース。

鼻づまりに効きそうだったので、とうとうアロマランプを衝動買い。
潤いのない日々に、ほんの少しの変化になるといいのだが。
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2008年03月04日

メダカさん往生

去年の秋にスピカが死んだ。
この3、4日の間だろうか
同期のオリオンかアークタゥラスか、
どちらだろう
気がつかないうちに死んでいた。
水草の影に浮いているのを見つけた。

3年めというのが節目なのか、寿命なのか。
次の世代は個体識別していない。
死んだ順番に1、2、3と記号化されるのかと
思えばなんだかなあっという話だ。


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sent from W-ZERO3
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2008年02月24日

移動、移動。

行く前から雪と強風に、めげそうになる。
奈良へGO。
「おかわりありません」の言葉の意味を、内容を確かめにいく。
チェーンストークス呼吸がでているよとは聞いていた。
無呼吸の時間が結構ながいように感じる。
その視線を捕らえることはできないが、
どうやら、内面へと向かっているようにも感じる。
自分の中へ、過去へ、右へずれていく眼球運動。
時折、はっと見開く。
今、ここの光景は、届いているのだか、どうだか。

舌にかひがつき、唇は皮がむけた使われてない口腔からは、
病室に入るとすぐに膿の匂いがした。
小一時間かけて、顔のマッサージから始める口腔ケアをする。
たまに訪れる人間に、なにができるものか。焼け石に水にも思える。
自力での痰の排出は出来そうでいて、
しかし、なかなか思うように出ないのがもどかしい。
声をかけながら、スポンジで痰を、かきとりながら
無呼吸の時には、この人の意識はどこにいているのか等と思っていた。

呼吸が始まると、途絶えていたなにかが通うのか?
まだ、彼女の人生のなにかが、ぬぐい去れてない。
まだ、彼女は、この世界にいている必要があるのだ。
表情は、かなり柔和になり落ち着いてきたものの。
まだ、時がきていない。

そして、現状。
「今、最高の状態にあるように思います」という看護スタッフの言葉に
うそはない。
この長時間を、現状以上に悪化させず、
肺炎をおこさずに、いているのは、この病院の力だ。

脳の萎縮と、大規模な梗塞により
意識は内側へと向かい、外へは表出しにくい、あるいは出来ない。
彼女の生は、まだ終わっていない。
どんな風に、この状態を保っていけばいいのか、かなり途方にくれる。
心不全と不整脈と誤嚥性肺炎、
意識レベルの向上を求めるのは無理がある。
高カロリー輸液の管理と感染予防。
すべてを満たす、退院できる場というのはどこにあるのか。







posted by CORONA at 03:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あがった・・・

週末はロケット・ランチ〜
ランチしながら、ローンチ見学、なんてことが
簡単にできるようになれば、この世は天国だなぁ。

無事、あがりました。F14
無事、切り離しました。
これから、運用ですね〜。
気をもむことは、まだまだ続くです。。。
でもひとまず、冬の打ち上げ無事に終わってよかった、よかった。
posted by CORONA at 03:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙開発・・・ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

グレの造りは春っぽい

一月はいろいろ。
あれやこれやで何も出来ない、寝て過ごすことで精一杯。
弱っているところに胃腸風邪までひくと長引く。

そうこうしているうちに、
冬のロケットの打ち上げは延期となり。
HD DVDは市場を撤退し、カグヤのDVDは???やはり発売中止か。
冬だけにいろいろ寒い話ばかりなのか。

雪の匂いがのこる夜にスーパーで魚を買った。
真っ黒い鯛に似た魚を1匹。
その前にまるごと魚を買ったのはどれくらい前になるのか
なんて記憶もないくらいになる、
半身をお造りに、半身を塩焼き用に捌いてもらう。
自分で捌かない魚って・・・あらや頭はもらえなかったが
いろいろ後始末を考えると、まあ別にいいやとなる。
魚さわるのもいや、な人にみえたのだろう。
グレの身は皮をはぐと、薄桃色に乳白色で
ちょっと桃の花のような華やぎがある。
みていて、春がきたのだな、と感じる。
魚はみていても楽しい。
季節がしみじみ伝わる。
次はきっと店頭に白魚が並ぶのだろう。
透明な魚が、春の活気を呼んで来るのが楽しみ。
posted by CORONA at 00:54| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月08日

新年2008

今年の新年は、病院へいくことがメインイベント。
採血と胸部レントゲンとフローのチェックをしてもらい
Goサイン。
医師の説明を受け、サインをして入院・手術の用意。
碁盤のようにきれいにカーテンで区切られた病室に
碁石のように行儀よく詰め込まれ
隣の人のしわぶき、身じろぎ1つに息を殺す状態に
医師の外泊可の言葉にのって逃走中。

たしかに、病院のごはんはまずそうだ。
昼ごはんにだされたのは、焼きそばと海老餃子のはいった汁物だが
インスタントの焼きそばのほうが胸焼けしなさそうだったのと
海老餃子があきらかに冷凍ものなのに微妙に匂いがごみ臭いのに閉口する。
そんなことってあるんだな。
制限がない人向けの食事だからなのか?
たしかにお茶はこれ以上ないくらいまずいのはわかった。
ペットボトルの水が必要らしい。

でもまあ食事なんてたいしたことじゃない。
どうせ術後は食えないんだから。





posted by CORONA at 14:01| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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